最初に知るべきは痘痕の原因

ニキビによって痘痕とよばれる痕がのこることがあります。これはニキビの炎症が悪化して周りの組織を巻き込んで破壊現象が起こった場合に、皮膚が再生しても元通りの滑らかな肌にならず、毛穴に落ち込んだ状態となりクレーターのようになります。

 

同じ毛穴から3回以上の炎症を繰り返している場合は痘痕に注意が必要です。また、あまりに炎症が激しい場合は毛穴の組織そのものが破壊され、毛穴がなくなってしまいます。こうなると皮下でコラーゲン繊維が折り重なって皮膚表面にポコンと盛り上がったようになります。

 

この状態をケロイドと呼び、深い切り傷などの怪我をした場合と同じ現象が皮膚の毛穴で起こっているのです。ケロイドになりやすい場所としてはアゴのラインに良く見られると言われています。

注意!ニキビの後にシミができやすくなることも

ニキビのあとはシミになりやすいと言われています。これはニキビに限らず炎症を起こしてしまった皮膚というのは、メラノサイトの働きが活発になるためです。メラノサイトとはメラニンを生成する器官で、肌を保護するために紫外線などにあたると働きが活発になります。

 

通常、紫外線などによって引き起こされるこれらの働きが、ニキビによっても同じことが起こるのです。メラニンの生成が活発になると色素沈着となりシミになります。これらのニキビ跡を残さないためには、まず触らないこと適切な処置をすることです。そしてビタミンCやアミノ酸などのイオン導入を行うことでもニキビによるシミを回避する可能性が高まります。

痘痕治療はイオン導入、ケミカルピーリング、レーザー照射の3つを組み合わせる。

ビタミンCのイオン導入

痘痕と呼ばれる酷いニキビ跡がへこんだままの状態は、簡単には改善することができません。痘痕になる人は一箇所ではなく何箇所も発生することがあり、オレンジの皮のように凸凹した状態になるのです。

 

この状態になってしまうと完全に元の肌に戻すのは困難を極めます。しかし、全く手立てがないというわけではなくイオン導入によってビタミンCを継続して行うことで改善されていく可能性があります。

 

仕組みとしてはビタミンCによるコラーゲンの生成力が向上し、くぼんだ皮膚が内側から再生していき持ち上がるというものです。
これによって完璧ではありませんが見た目には、かなりの改善が見られるようになると考えられます。

 

 

イオン導入することで肌に効果的にビタミンCを行き渡らせることが出来る、これは紛れも無い事実です。しかし、ビタミンCだけではなくアミノ酸やビタミンB群を併用することでより綺麗な肌を復活、保つことができるようになります。アミノ酸はコラーゲンの元になる要素ですから、ビタミンCによるコラーゲンの生成を促す働きとマッチしているのです。

 

また、ビタミンB群は肌細胞の代謝を司る成分ですから、アミノ酸からコラーゲンを合成する際にビタミンB群がサポート的な役割を果たすことでスムーズな肌環境が構築されるのです。ですから、ビタミンCだけではなくアミノ酸、ビタミンB群を同時にイオン導入することで肌の状態はより効果的に改善していくのです。

 

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングはニキビ跡の凸凹を治療する際のサポートとして使われることがあります。ケミカルピーリングの酸によって直接凸凹を削るわけではなく、あくまでも不要な角質を除去するのが目的です。

 

不要な角質が除去されれば、イオン導入によってビタミンCなどが皮膚により浸透しやすくなるのです。イオン導入前にピーリングを行なうことで、真皮内部でのコラーゲン生成が促進されるわけです。

 

また、不要な角質が除去されれば肌は角質の再生を促進しますので、肌細胞の代謝がアップすることになります。これを繰り返すことで凸凹になった部分も新しい皮膚が生まれ、下の状態に戻ることになるのです。

 

レーザー照射

ニキビの痘痕を治療する方法として、レーザーで凸凹を平らにする治療があります。物理的に削ってしまおうというのがこの治療の目的です。使われるレーザーは炭酸ガスレーザー、エルビウムYAレーザーなどで医療用のレーザーメスとして使用されているものと同じです。

 

レーザーによる物理的な治療となりますので、レーザーを照射したあとは2週間ほどガーゼでの養生が必要になり、ガーゼを取り外したあとも数ヶ月は赤みが残った状態になります。この赤みを取る期間は遮光が必要になるため、紫外線カットなどの化粧品や日傘、帽子などを使ってできる限り遮光するようにします。

 

レーザーによる治療はこのように治療に時間が掛かってしまうだけでなく、リスクも大きくなるということを理解しておきましょう。


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